弊社サテライトオフィスのある島根県松江市が、いま静かに盛り上がっています。
現在放映中のNHK朝ドラ 『ばけばけ』 の舞台が、まさにこの松江市。
松江に深いゆかりを持つ 小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と小泉セツ をモデルにした物語ということもあり、街全体が柔らかな熱気に包まれています。
今回から数回にわたり、松江の“縁の深い場所”を、今と昔の視点で紐解くシリーズとしてお届けします。
■ 第1回:富田旅館跡地(八雲が最初に滞在した場所)
初回は、松江市史料調査課のXの投稿でも紹介されていた、小泉八雲が当初滞在していた 富田旅館跡地 を取り上げます。
この場所は、現在では 松江を代表する老舗旅館 のひとつとなっており、往時と現代が交差する興味深いスポットです。
*松江市の史料調査課参照
*写真の石灯篭より3軒目
その旅館前にも案内がありました。

■ 大橋川・橋北/橋南という松江独特の地形
松江市は「水の都」と呼ばれるほど川が多い地形ですが、
富田旅館前を流れる 大橋川 を挟み、
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北側 → 橋北
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南側 → 橋南
と地元で呼び分けられています。
橋北側には 国宝・松江城 がそびえ、江戸時代から明治期までの長きにわたり、史料調査課の図にある 大橋 が南北を結ぶ唯一の橋でした。
その歴史から、街の構造は大まかに次のように形づくられています。
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橋北(松江城〜京橋川周辺)……武士の居住区
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橋南(大橋川たもと)………………水運を生かした町屋街
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大橋川たもとよりさらに南(寺町・雑賀町)……寺院や足軽の居住区
大橋川と城下町の地形が、現在の街区の形成に深く影響していることが分かります。
■ 和装で歩く「八雲とセツ」──いまの松江の熱気
撮影した写真の左下には、
観光客の方が 八雲とセツに扮した和装姿で大橋をそぞろ歩く光景 が映っていました。
朝ドラ効果も相まって、松江全体が温かく、穏やかな盛り上がりに包まれている
──そんなひと時を感じ取ることができました。












