街角景気的な話し9・・資本の波はどこまで来たのか

 弊社本社(東京都港区赤坂4丁目7番6号)付近では、この数年、解体・建築ラッシュが続いています。

工事車両とすれ違わない日はないと言っても過言ではありません。

以前、ブログシリーズ「土地の古と今」の第一回でもご紹介しましたが、この一帯は赤坂見附駅から牛鳴坂を上った台地に位置し、江戸時代には附家老や寄合、火消役など上級武士の屋敷が置かれた場所です。

一方、15~10年ほど前までは旧耐震の事務所ビルが数多く残るエリアでもありました。

土地の古と今(赤坂)

ところが現在、この街は大きく姿を変えつつあります。

そこで試しに、弊社を起点とした赤坂四丁目周辺を街区ごとに整理してみました。

○赤坂四丁目

2番街区・・・10年以内竣工 2件

5番街区・・・解体中 1件、直近竣工 1件

6番街区・・・解体中 1件

7番街区・・・解体中 1件、建築中 1件、10年以内竣工 1件

8番街区・・・10年以内竣工 1件

9番街区・・・建築中 1件

10番街区・・・解体後、暫定利用(コインパーキング) 1件

※目視による確認のため、全ての建替え・開発案件を網羅しているものではありません。  

※写真は2026年6月時点
(写真:赤矢印=現在解体・建築中、青矢印=10年以内竣工)

把握できただけでも、

半径約200m圏内で11件の更新。

この狭い範囲で、街並みの更新が一斉に進んでいます。

しかも、これらは銀座や虎ノ門、六本木のような大規模再開発エリアではありません。

比較的住宅地に近い赤坂四丁目という既成市街地です。

解体された建物の多くは旧耐震の事務所ビルですが、中には新耐震と思われる建物も見受けられます。

建築費の高騰が話題になる一方で、これだけ多くの建替えが同時に進んでいる光景を見ると、建築業界の供給能力が追いつかないのも頷けます。

実際、この周辺では建築計画のお知らせ看板に施工者が長期間「未定」と表示されていた物件や、当初予定より着工が遅れ、工期も従来より長く設定されていると思われる物件も見受けられました。

もちろん、その理由は個々のプロジェクトによって異なるため一概には言えません。しかし、現場で街の変化を見続けていると、建設需要の高さを感じる場面が以前より増えているように思います。

建築費の高騰、不動産への資本流入、そして既存ストックの更新。

その全てが、この街の変化として表れているように感じます。

私自身、この街を長く見続けていますが、赤坂という街は、銀座や虎ノ門、六本木のような象徴的な再開発エリアとは少し異なり、時間をかけながら少しずつ更新されてきた印象があります。

だからこそ、この住宅地に近い赤坂四丁目で、これほど多くの建替えが同時に進んでいる景色を見ると、都市部へ向かった資本の波が、この街にも広く行き渡ってきたように感じます。

もちろん、これは日々街を歩き続けている一人の実務家としての感覚です。

しかし、もしこの見立てが間違っていないとすれば、この景色は、不動産市場が一つの成熟局面へ近づいていることを映しているのかもしれません。

街は、ときに経済指標よりも正直です。

数字だけでは見えてこない景色があります。

だからこそ、これからも街角から景気を見つめていきたいと思います。

 

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